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| 大沢池(おおさわのいけ) |
「大沢池」南東池畔からの眺望。
朱塗りの端正な姿が美しい大覚寺「心経宝塔」。
大沢池畔北東部にある「名古曽(なこそ)の滝跡」。
大沢池畔の遊歩道。
池畔南西部にある歌碑。 | 日本最古の庭苑池(ていえんち) 往古より愛でられた観月の名勝 大沢池は、大覚寺の寺域内にある池として、古くから北嵯峨の名勝として親しまれてきました。池の回りには大覚寺関係の建物や遺跡がありますので、合わせてご紹介します。 この池は、嵯峨天皇の離宮・嵯峨院の庭池として造られました。周囲約1kmの日本で最古の庭苑池(ていえんち)です。中国の洞庭湖(どうていこ)を模して造られたので庭湖とも呼ばれます。 池の南西側にある入園入り口から池に向かうと、石碑に、「大沢池」という名称とともに、『名古曽(なこそ)の滝跡』と刻印されているのに気がつくでしょう。この「名古曽の滝」とは、離宮の庭の中に造られた滝なのですが、創建当時よりその美しさが広く伝わり、数々の和歌に詠まれた滝です。 池の周りには、様々なお堂や祠が建っています。その中でもひときわ目を引くのは、「心経宝塔」です。桜の名所としても有名な大沢池ですが、その桜の花の淡い色の中から浮かび上がるこの塔の姿は、一見の価値有りといえるでしょう。 さて、大沢池は大覚寺の行事の中でも大きな位置を占めています。その中でも『宵弘法(万灯会)』と『観月の夕べ』はこの池があってこその催しです。 『宵弘法(万灯会)』とは、弘法大師が除災招福を祈念し年1回行われたもの。真言宗の大切な法会です。大覚寺では、8月20日の午後5時より五大堂(本堂)と大沢池一帯で執り行われます。大沢池の中央には、丸太を組上げた送り火の祭壇が組まれ、燃え上がる炎が池の周りを照らします。 この宵弘法の行事では、送り火だけではなく、御詠歌奉詠、コンサート、福引、お施餓鬼の他、様々なアトラクションもあり、他所にはない御魂送りの宵が更けていきます。 『紫式部日記』にも記されていますが、嵯峨野の月は大変美しく、往古より観月の名所として有名でした。『観月の夕べ』は、九世紀の初め頃、嵯峨天皇が大沢池に船を浮かべて文化人とともに遊ばれたのが始まりだと言われています。 現代の『観月の夕べ』は、仲秋の名月の日を含む夜3日間に行われます。池には、古式にのっとり龍頭船など屋形船3隻を浮かべ、池を一周しながらお茶を喫して水面に浮かぶ月を鑑賞します。また、池南西側にある望雲亭のお茶室や、五大堂 観月台に設けられる立礼のお茶席でもお茶を楽しみつつ名月を鑑賞できます。 他にも、心経宝塔前の広場に嵯峨の有名なお菓子屋、漬物屋、料理屋などの模擬店や夜店も出店し、ハープや琴の演奏他、様々な行事が毎年行われます。 行事の無い時期でも、大沢池を散策する人の姿は絶えません。今も昔も、季節それぞれの風景を愛でに人々が集う景勝地です。
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